華強北ではもちろん、義烏や広州など巨大な市場があるところには
写真のような国際物流で有名なDHLやFedex、UPSなどのロゴマーク看板を付けた
物流会社がところせましと並んでいます。
DHLの制服のコピーを着て仕事(集荷など)をしている店まであったりします。
「おおっ!弊社もDHL着払いアカウント持ってるし、安心してここから発送できるじゃないか!」
と思ったあなた、ほぼ使えません。
これは、上記物流会社にロゴマーク使用を認められていない、代理店の代理店のような物流会社になります。
(正規代理店がある場合もありますが、ほとんど違うと思ってください)
DHLの例でいうと、中国には大きく分けて以下の3種類のお店があります。
※③には他の種類も含めています
①DHL正規の支店(直営)
②DHL正規代理店
③DHL正規代理店との取引アカウントを持つ物流会社(代理店の代理店のような会社)
があります。
DHL着払いアカウントを使うと、通常上記の①、②どちらかが「集荷」にきて、日本への輸出手続き及び輸送をしてくれます。これはあまり問題がおきることはありませんし、早いです。
さて、↓このような会社はどのような仕組になっているでしょうか?分類としては③になります。
ここは、②の正規代理店へ取次をします。
そして、荷物を依頼すると荷物は写真のように山盛りに道端にはみだして乱雑におかれて扱われます。
雨ざらしになることもよくあるので、みんな黄色いテープでぐるぐる巻きにして防水対策を行います。
しかし、かなり人気があり、おそらく正規経由よりも圧倒的に物流量はこちら経由のほうが多いです。
理由は簡単で「送料が安い」から。
でもデメリットは荷扱いが乱雑だけでなく、「遅い」という点も特徴です。
たまに早いところもありますが、このような店は②に荷物を1度に大量に効率的に持ち込もうとするため
荷物がたまるまで待ったり、何日かに1回決められた日にしか発送しなかったりします。
理由は、持ち込む重量体積によってディスカウント額が変わること、
搬入回数をまとめることで物流費を節約したりしているため。
これで、差額を儲けるビジネスモデルなのです。
ちなみにDHLは③の存在は知っているが認めてはいません。(大人の事情)
輸出、輸入で通関という作業を行いますが、ここでShipperの代理申請者であるDHLは書類をちゃんと作らなければいけません。
ですが、これを②に丸投げしていたりします。
③経由の②⇒DHLの貨物などは
けっこう申請書類めちゃくちゃだったりします。
でも、これDHLが認めてしまうと、DHLが日本の税関に嘘の申告をして輸入許可を得ているということになるので
絶対にDHL側は認めません。さらに、
「DHLはX線検査や重量検査もしっかりやっている」
ということで、税関の検査免除ももらっています。(抜き打ちはある)
ですが、実際は③経由の②の場合は、ちゃんと検査していないことが多々あります。
弊社で実際にあった例では、
・中身が空(1Kg)なのに1箱30kgとして届いたこと。(しかも7箱)届いた時にあまりの軽さにドライバーも驚いていた
・中身がすり替えられ、石だったこと。
などがありました。これは4年前くらいの話で、工場側が使っている商社の悪巧みで行われた(うちが騙された)ことでしたが、
DHLが、ちゃんとX線検査や重量検査をしていれば、普通に気づけた事でしょう。
DHLはあくまでのこの件を認めず、保証してくれなかったため、
独自に調べたところ、②のビジネス上の影響力が強すぎる事が原因でもあるようです。
なので、大事な貨物は多少運賃が高くてもダイレクトに①か②で送るのが無難です。
でも、ここ最近は③の質も向上していて、トラブルはあまり聞かなくなってきたので、
そこまで高価でもない通常貨物は③で送っても問題ないでしょう(※あくまで自己責任でお願いします)。