PoE非対応のIPカメラを長距離延長する方法

防犯カメラを屋外で長距離延長して設置したときの、よくあるトラブルを解説!

レコーダーやルーターから遠く離れた箇所に防犯カメラを設置しようとして、うまくいかなかったことはありませんか?
もしくは、これから設置しようとして、簡単にできる方法はないかと探しているところでしょうか?

特にPoE非対応のIPカメラの場合、
■電源ケーブル
■通信のためのLANケーブル
この2本を引かなくてはいかないので、けっこう大変です。
かといってPoE対応IPカメラやPoEルーターは高額。

こういうときにPoEスプリッター(LANコネクタ)がとても便利。
これを使うと、先ほどの電源ケーブルとLANケーブルを1本のLANケーブルにまとめて通信、給電することができるので、設置の際のケーブルコストや設置場所、手間を削減できます。

12V PoEスプリッター IPカメラ用

上記がそのPoEスプリッターでLANケーブル両端(IPカメラ側、ACアダプタ・ルーター側)に上記を取り付けることで、通信、給電をLANケーブル1本にまとめることができます。

ちなみに屋外に設置するから防水が気になるという方は、下記のような防水タイプもあります。


【 防水仕様 】 12V PoEスプリッター IPカメラ用

通信の場合にはLANケーブルを100m以上延長したとしてもそんなに問題はでません。
問題になるのは、給電(電源)になります。
これは、ケーブル自体が電気抵抗になるため、ケーブルが長くなるほど(延長距離が長いほど)入力した電気が、カメラに到達するまでに減衰してしまいます。

電圧降下、大きな電流が流れない等 ⇒ 要は電力不足

なので、対策としてLANケーブルは必ず下記の仕様のものを使用しましょう。

LANケーブル規格: CAT5e以上
ゲージ規格: 24~16AWG / 単線 / ストレート結線  (単線を選ぼう!)

※AWGは数字が小さくなるほど良いです (AWG16のほうがAWG24よりも給電に良いということ)
※屋外で使用する場合には、被覆がしっかりした屋外用のLANケーブルが売られているので、なるべくならそれを利用したほうが長持ちします

これで、50m延長したとしても通常のIPカメラであれば、電力不足になることは少ないかと思います。

あるとすれば、大きな赤外線を多数搭載しているようなIPカメラPTZカメラになります。

これらは、夜間の赤外線を使用する際に一番消費電力が高くなるため、夜間に電力不足になることがあります。
なので、なぜか夜間の映像だけ不安定だった場合、赤外線による電力不足を疑った方がいいでしょう。

また、PTZカメラは駆動に通常二つ以上のモーターが搭載されているため、これがけっこう電力を食います。また、モーターは電圧にセンシティブなため
電圧降下を起こしていると動きがおかしくなったり、突然再起動したりすることがあると思います(安全装置作動による再起動)
この場合もいはゆる電力不足が原因です。

ただ、LANケーブルも上記規格のものを使用している場合には、下記の24V PoEスプリッターを試してみるのをお勧めします。

また、予算の問題もあるかと思いますが、二度手間を未然に防ぐためにもお勧めです。

24V PoEスプリッター
24V PoEスプリッター IPカメラを最大100m延長可能

これは、今までご紹介した12V用のスプリッターと違い、24VのACアダプタを用意して入力することになります。
今までのものであれば、IPカメラに付属している12VのACアダプタをそのまま流用できましたが、このスプリッターを使う場合には24VのACアダプタを用意する必要がございます。
厳密には12V~24Vの間であれば16Vとかでも使えます。

要は高い電圧を入力して、カメラの直前のスプリッターで12Vに変圧してカメラに出力します。(最大1A)

【流れはこんな感じ】
スプリッター(小)に24V入力⇒途中の経路で電圧降下~15Vとかまで落ちる⇒スプリッター(大)で12Vに調節(変圧)する⇒IPカメラに12Vを供給

最大で1Aの供給なので、大きなPTZカメラになるとやはり電力不足になりますが、小型のタイプであればこれでけっこうなんとかなります。

もし、原因不明のカメラ不安定問題があった場合には、電力が問題なことも多いので、一度お試しください。

アナログカメラ(AHD, HD-CVI, TVI, CVBS等の規格)をLANケーブルで延長したい場合はこれ(最大50m)↓


【映像・電源対応タイプ】アナログ 防犯カメラ LANコネクター AHD/HD-CVI/TVI/CVBS 対応

顔認識 顔検出 防犯カメラ録画機 (DVR, NVR)

防犯カメラを設置して、映像を確認する際、早送りしているものの
延々と動画を凝視し続けなくてはいけないストレスを感じたことはありませんか?

もしくは、これから設置しようと考えているけど、動体検知機能があれば、それで十分だろう!と思っていませんか?

動体検知も便利な機能ではありますが、風や犬など動くものには全て反応してしまいます。そのため、結局何かあったときに延々と動画を観察して証拠を探すということをしなくてはいけない羽目になります。

で、よくよく考えてみると、
「何かあったときくらいにしか映像を見返さない」

「何かを起こす原因は?」

「人間の可能性が一番高い」
ということで、人間がカメラの前を通った時にトリガーが起き録画が開始される機能。こういうのを動体検知と組み合わせると見返すのがとても楽になる。
※問題起こすのが動物の場合や車の場合もあるので、そういうときは動体検知が役立つ

ということで、顔認識機能が搭載されたDVR (NVR) がこれ
アナログカメラIPカメラ合計4台まで接続できる録画機で、
下記の写真のように1台のカメラ画像に対して顔認識をかける事ができる。

顔検出 防犯カメラ 顔認識
顔認識 防犯カメラ

全ての顔を認識できるわけではなく、夜間になると認識できなくなったり、
速いスピードで横切られると認識できなかったりなどありますが、
下記のような顔一覧でイベントを探すこともでき、何か起こった際の映像を見返す際の作業が便利にはなると思います。

顔検出 防犯カメラ 顔検出一覧画面

なので、もし録画機(DVRやNVR)のご購入を考えている方には
エントリーモデルとして、まずはこの顔検出DVRお勧めです。
※アナログカメラはAHD, CVI. TVIなどのハイビジョン規格カメラ1080P(200万画素)まで対応

ただ、ネットワークの設定などご自分でできる方向けの商品なので、
素人の方で、ご自分でネットで調べたり出来ない方はご購入されないほうがよい
商品となりますのでご注意ください。

購入できるお店は下記
倉庫ダイレクト東京 楽天市場店
ハイバリューダイレクト Yahoo!ショッピング店

防犯カメラの選び方 CMOSの画素数だけに惑わされないために

防犯カメラを選ぶ際に検索してみると、
200万画素はザラで500万画素なんてのもよく見かけるようになりました。

でも、価格はバラバラですよね?
200万画素のほうが何故か500万画素よりも高いものなんてのもよく見かけます。

画質を決定するものにCMOSサイズが重要です。
カメラの詳細を見ると
「1/2.8″ SONY CMOS IMX323」
みたいにcmosの前に分数で1/2.8″というようにサイズが表記してあるものがあります。
これがcmosサイズになります。

※レンズサイズと混同しないようご注意。レンズは2.8mmや3.6mmなどと表示されており混同しやすいです。
わからない場合には販売店に問い合わせて確認しましょう

高級なカメラ、ミラーレスや一眼レフなどでとても高価なものには
cmos 1/1 が使用されている場合もございますが、
価格を安くするために、ここを何分の1かにしてコストを下げているのです

つまり、cmosサイズが大きいほど画質は向上します。
(価格も上がります)
なので、同じ画素数でカメラを探す場合には、cmosサイズが大きいものを選択することを
お勧めします。

今まで、高画質なものを選んできたのに、同じ画素数のはずなのに
なぜか画質がカメラ毎に違うんだろう?
と感じていた場合、
cmosサイズcmosメーカー名を確認してみてください。

防犯カメラにも高画質の波がきており、比較的廉価の部類でもCMOSサイズが
1/1.8〜1/4
の広い範囲で選べるようになってきています。

cmosメーカーも画質に影響します。

sonyが一番価格は高いですが、低照度で赤外線無しでカラー撮影ができたりと
画質にこだわる場合には一番お勧めです

画質よりも価格という場合には、OV(米OmniVision)やAptinaというところでしょうか。

Raspberry Piを触ったことがある方も多いかとおもうのですが、
専用のカメラの表記には800万画素や500万画素となっているのに、
撮影すると思ったより画質がよくない
と思ったことありませんか?

それは、価格を抑えるためにRaspberry Pi用カメラのcmosは
1/4サイズ
だからです。けっこう小さいです。

なので、同じ800万画素と表記されていても一眼レフのほうが
綺麗にとれたりするのはこのためです。
500万画素の防犯カメラのほうが綺麗にとれるということも普通にあると思います。

簡単にご紹介しましたが、防犯カメラを選ぶ際に
CMOSサイズ
CMOSメーカー名
を確認してみましょう。

IPカメラ、DVR(録画機)の脆弱性(セキュリティ)チェック方法2

TBK DVR4104、 DVR4216という種類のDVRについて2018年4月に報告された脆弱性

このDVRはOEMでいろんな会社のブランド名をつけて売られていて、現段階で有名どころは下記

Novo
CeNova
QSee
Pulnix
XVR 5 in 1 ←日本の会社の名前にリブランド見たことあり
Securus
Night OWL
DVR Login ←日本の会社の名前にリブランド見たことあり
HVR Login
MDVR Login

【脆弱性の確認方法】
まず、Macなどでターミナルを立ち上げる。
Windowsの場合にはteratermなどでOK

下記のコマンドをIPアドレスの箇所とポート番号だけ直して打ち込んでください。
例:192.168.1.10:80 (DVRのIPアドレスを192.168.1.10、公開しているポート番号を80にしている場合)

$> curl "http://192.168.***.***:ポート番号/device.rsp?opt=user&cmd=list" -H "Cookie: uid=admin"

もし、脆弱性のある機器であった場合、上記コマンドを実行するとjsonが返ってきて、
その中に下記のようなadminのパスワードが記載されています。

“uid”:”admin“,”pwd”:”パスワード

パスワードをはいてしまうので、これでシステムにログインが可能になってしまうという脆弱性になります。

IPカメラ、DVR(録画機)の脆弱性(セキュリティ)チェック方法1

現在も販売されているのを見かけますが、特に2016年以前に販売されていたIPカメラ、
DVRには乗っ取られる(rootを取られる)非常に重大な脆弱性がある場合があります。

知らない間に、DDOS攻撃や犯罪のプロキシサーバーに利用されたりと

犯罪行為に加担してしまう可能性があるので、かなり深刻です。

内容については2016年、2017年に報道されてはいましたが、未だにその脆弱性がある防犯カメラ、DVRが一部の業者によって楽天やamazon、ヤフーショッピングなどで販売、流通しているようなので、下記の方法で確認してみてください。

使用している方も是非、この機会に確認してみてください。

ちなみに下記の写真のような画面の場合には、該当の可能性が非常に高いです。
問題のメーカーがリコール発表してから2年以上経っていることから、未だにそのDVRを販売しているような業者には要注意。

危険なDVRに多いGUIデザイン
中国XM社が作った深刻な脆弱性があったソフトウェア(CMS)が使われているDVRの管理画面

【脆弱性の確認方法】
まず、Macなどでターミナルを立ち上げる。
Windowsの場合にはteratermなどでOK

下記のコマンドをIPアドレスの箇所だけ直して打ち込んでください。
“telnet IPアドレス” と打つだけなので簡単!

$ telnet 192.168.***.***(DVRのIPアドレス)
Trying 192.168.***.***...
Connected to 192.168.***.***.
Escape character is '^]'.
LocalHost login: root
Password:

ユーザー名に「root
パスワードに「xc3511

と入力してログインできてしまったらアウトです。

ログイン後に試しにlsコマンド打ってみた結果は下記のような感じになりました。

Welcome to Monitor Tech.
# ls
bin      etc      linuxrc  proc     share    usr
boot     home     mnt      root     slv      var
dev      lib      opt      sbin     sys

この脆弱性をわざわざ取り上げたのは、「直せない」脆弱性だからです。
理由は、ハードウェアにハードコーディングされているため

書き換える事が出来ません。
つまり、アップデートなどでの対処は不可能になります。

このようなDVR, IPカメラだった場合、保証期間内であれば
すぐにご購入の店鋪にクレームして交換してもらいましょう。
とはいっても、同じ脆弱性のDVRに交換しても意味がないので、
脆弱性が改善されたものか確認して交換してもらいましょう。

操作画面のデザイン(GUI)が同じだと、業者によっては
何も改善されていない同じものの可能性があります。

特にこの事を話してもはぐらかしてくる業者の場合に諦めざるをえない場合もあるでしょう。

そのような交換出来なかった場合、ルーターでポートを閉じる対策をし、
くれぐれも直接インターネットに繋ぐようなことは辞めましょう。

余裕のある方はVPNルーターを使用して、VPNでアクセスするなどの対策をとるとなおよしです。

よくわからないよという方は、インターネットとの接続を遮断してLANのみで利用するようにしましょう。
(一番安全です)

そうしないと、Miraiなどのウイルスに乗っ取られ
自分達の映像がダダ流れという事よりも、ボットネットを構成しDDOSなどの犯罪行為に加担する可能性があるので
脆弱性がわかった場合には、必ず何かしらの対応をとってください。

インターネットに繋げるという事は必ずリスクが伴います。
また、私も商品を作っている身なのでよくわかりますが、インターネットに繋げて利用する機器には
必ず何かしらの脆弱性が発生してしまいます。

それは、ユーザーにとっては便利な機能である場合もあります。
(ワンタッチで接続設定ができる!などのプラグ&プレイ(PnP機能が良い例です)

100%安全なものなんてないのです。

そういうものと想定して、便利さを享受できるよう知識をつけて対策をとっていけば
そこまで気にする問題にはなりませんので、ちょっと一手間対策をするようにしましょう。

上記の画面デザイン(GUI)のソフトウェア(CMS)は中国の大手セキュリティソフト会社の
XM社(Hangzhou Xiongmai Technology Co.,LTD.)が作ったものになります。

下記のようなデザインの格安中華DVR等にインストールされている事が多いので、
自分が使用しているDVRでデザインが似ていたら上記の脆弱性チェックをしてみるのをお勧めします。
(下記デザインの筐体は廉価版としてよく使われるもののため、中身の基板もそのようなものが使われることが多い)

下記の防犯カメラ録画機が、上記の脆弱性により日本国内で犯罪に加担していたということが、
2017年11月26日NHKスペシャル「あなたの家電が狙われている ~インターネットの新たな脅威~」
の回でも放送されていたので、オンデマンド等で番組を見れる方は、自分のものと違うか確認してみてください。

危険な脆弱性があるDVR

楽天やYahoo!ショッピング等で売られている「日本製」防犯カメラには騙されないで!

2~3年前くらいから楽天やYahoo!ショッピングで急に増えてきた
「日本製」
と銘を打った防犯カメラ達。

詳しい方であれば、すぐにこれが嘘であることはすぐにわかります。

楽天やYahoo!ショッピングで売られているものは、ほとんどが一般家庭で使用することを想定された
いわゆる民生用の防犯カメラ、録画機(DVR)になります。

これらの構成材料にあたる電子基板であったりチップ(CPUやメモリ)等、ソフトウェアまでほぼ全てが
中国産 Made in CHINA
であるからです。

販売業者に聞けば、おそらく
輸入後に検査を日本で行ったから(実際はしてないけど)日本製なんだよ!
とか
組立は日本でやったから日本製なんだよ!
とかいろいろと理由つけて言い返してくるでしょうが、
原産地については下記のような国際的なルールがあります。
(輸出入やってる方ならHSコードは聞いたことあるよね!)

日本産商品の判断基準:
原産地証明書における物品の原産国が「JAPAN」であることの判断基準は、主に1,2のいずれかです。

1.日本で獲れる鉱物資源や動植物、魚介類(完全生産品)
2.日本において、産品の関税番号(HSコード)上4桁が、その材料のHSコード上4桁から変わる加工又は製造が行われたことにより、実質的な変更(加工・製造)を満たす産品であること。

東京商工会議所 原産国の判定基準
https://www.tokyo-cci.or.jp/shomei/preparation/country_of_origin/

経済産業省
http://www.meti.go.jp/policy/external_economy/trade_control/boekikanri/gensanchi/qa.html#q-18

ちなみに虚偽で日本製を語って販売した場合
景品表示法違反
なので、れっきとした犯罪です。

ですが、ここで一番いいたいのは
消費者に騙されないようにしてほしい、それがサイバー犯罪に加担することを防げるから
ということです。

このようにして販売されている商品は虚偽表示をしてでも売ろうということですから
販売者(販売企業)の遵法意識や顧客への意識やネットワークに対する知識は低いでしょう。

なので、すでに脆弱性が指摘されているものを販売することもあるでしょうし、
顧客も日本製という意味不明な安心感でセキュリティを徹底しないリスクもあるかもしれません。

現在の防犯カメラやネットワークカメラ、ベビーカメラなどはインターネットと繋がる機能を有しているため
ハッキングされて機械が乗っ取られるとサイバー犯罪に使われる可能性が非常に高いです。

これについてはニュースでもしばしば取り上げられているので知っている方もいるかとは思います。
もし、ご自分のDVRやネットワークカメラが乗っ取られていて、犯罪に利用されていて、突然警察が来たらどうしますか?

このような事を防ぐためにも、日本製と表示している数万円の防犯カメラ、録画機には注意してください。
本当に国際的なルールに乗っ取った日本製であれば、そもそも数万円で防犯カメラの録画機(DVR)は作れません。
(Raspberry pi使った簡易的な防犯カメラみたいなのは除く)

それでは、防犯カメラを導入しようとしている方は気を付けてくださいねー!
(防犯しようとして映像ダダ漏れで、サイバー犯罪加担していたら防犯しないほうがましになってしまう。。。)

DVRやIPカメラにネットからアクセスしたいがDDNS機能がないとき、使えない時

防犯カメラの録画機であるDVR(NVRやXVRとも呼ぶ)やIPカメラには
ほとんど全てといっていいほど、インターネットからのアクセス機能がついています。

外部からDVRに接続する設定方法には、
UPnP(ユニバーサルプラグアンドプレイ)やDDNSが代表格になるかと思います。

ですが本ブログでも何度か言っていますが、セキュリティが良くわからない場合には
UPnPは使用しない事をお勧めします。
楽天やYahoo!,Amazon等で販売されている中華DVRの場合には絶対に使用しないことを強くお勧めします。
(業務用以外の日本市場で販売されている民生用DVRはほぼ全て中華DVRです)

よくあるのが
「QRコードが表示されて、ここにアクセスして少し設定するだけで簡単アクセス!」
的なふれこみがされているものになります。

このUPnPはポートマッピングを行って、ルーターのNAT越えをしP2P通信をしたり、
中国にあるDNSサーバーにアクセスすることで通信を確立させます。

確かにネットワークがわからない方にとっては、特に何も設定をしなくても
インターネット経由(アプリ等)で簡単に見られるようになるので、
知らずしらずに利用している方は多いようです。

ですが、

「カメラの画像が誰でもみられるようになっていたり」、

「機器自体が容易に乗っ取られて、他サーバーを攻撃していた」

という事も多々発生しております。

なので、まだDDNSとルーターの組み合わせのほうが比較的安全なので、
外部からアクセスして映像を見たい方は
DDNSの設定をしてみてはいかがでしょうか?
(ルーターのポートフォワーディング設定もしっかり行いましょう!!)

ただ、DDNSはDVR設置されている箇所のIPアドレスとURLを紐づけるため
インターネット経由で誰でも、DVRまでアクセスが可能です。

なので、できればVPN経由でしかアクセスできないようにしましょう。
最近VPN付のルーターの価格が数千円で買えるようになってきたため
できればVPN機能付きのルーターを使い、VPNでアクセスする設定しましょう。
※VPNルータと言っても民生用(tp-link等)は脆弱性が指摘されているため100%安全というわけではありません
ただ、しないよりはだいぶマシです。

で、ここからが本題なのですが、タイトルにあるように
DDNSが自由に設定ができないDVRやIPカメラが売られている場合があります

特に、アマゾンや楽天等で売られている格安モデルには、
DDNS欄によく知らない会社のドメインが指定されていて、
自分が使いたいDDNSサービス会社のドメインを指定できない場合があります。

つまり、使用できるDDNSサービス会社を限定されている場合です。

こういう場合お手上げかというと、そうでもありません。

バッファローやコレガ、エレコムなどがルーターという機器をだしておりますが
おそらくほぼ全てのご家庭で使用しているかと思います。
「えっ、使っていない!」
と思った方でも、ご家庭では無線LANを使用していれば、
それが”ルーター”になります。(AP機能だけのものもありますが、その場合親ルーターがどこかにあるはず)

そのルーターに、DDNS機能が搭載されている機種が多くあります。
「ルーターのDDNS設定の箇所にDDNSサービス会社から指定されたご自分のURL、ユーザー名、パスワードを設定する」
だけでルーターが一定時間毎に自分のグローバルIPをDDNSサービス会社のDNSに通知するので、
DDNSアドレスにアクセスするだけで、そのルーターのあるネットワークにアクセスできるようになります。
(ルーターにDVRへのポートフォワーディング設定もしないと外部からは映像を見られません!)

これで、せっかく買ったIPカメラやDVRでDDNSが使えなくても、
ルーターのDDNS機能を使うことで外部から見る事ができるようになります。

アナログ防犯カメラをLANケーブルで延長できるバラン(Balun)変換コネクタの仕組み1(BNC-LAN変換アダプタ)

前回の記事
アナログ防犯カメラをLANケーブルで配線する
で書いたように今までBNCケーブル(同軸ケーブル)で配線していた
アナログカメラを
防犯カメラ LANコネクター Balun
で接続することでLANケーブルで配線できるようになりました。

これを読んで、
「なんだ接続用のコネクタ(端子台)とかでLAN内の線をBNCに結線すれば、
わざわざ防犯カメラLANコネクタなんて使わなくても接続・配線できるんじゃないの?」

と感じたかもしれません。
ですが、確かに映る事には映る場合もありますが、映像品質は不安定で
延長距離が長いほど顕著に悪化します。

原因は特性インピーダンスと伝送方式(平衡・不平衡)が下記のように違う事に起因します。
BNCケーブル(75Ω):不平衡
LANケーブル(約100Ω程度):平衡

つまり種類が違うケーブルをむりやり繋いだので、ケーブルの接続箇所で
反射損失 (return loss)
が起こり、映像データが送信元から受信元に適切に届かなくなる事が原因です。

これを下記写真のようにBalunコイルを使用して解決します。

Balunとは平衡と不平衡の状態にある電気信号を変換するための素子をさしますが、
業者さんは「防犯カメラLANコネクタの商品」をそのままバラン(バルン)と呼んでいることもよくあります。

ちなみに
「balun」=平衡-不平衡変換器
という意味で平衡(balanced)と不平衡(unbalanced)の頭文字を合成した造語

同じ種類のケーブル同士であれば、減衰はありますがインピーダンスが同じなので
このような変換アダプタを使わなくても延長ができます。

また、なぜこのようなBNCをLANに変換する商品があるかというと
単にBNCケーブル(RG59)よりもLANケーブルのほうが単位長さあたり安いというのが
一番の理由だと思います。

また、BNCケーブルは長距離伝送には不向きですが、
LANケーブルの場合は、
映像の伝送距離が約300m程度までリピータ-(増幅器)等なしで延長が可能になります。
あくまで映像伝送の場合です。電源は電圧降下が起こるためこうはなりません

なので、長距離の映像転送の必要があった場合に
この防犯カメラLANコネクタを使って、LANケーブルで安く伝送する事が可能になります。

もし、そのような際には、今回説明した方法も検討してみてください。

※反射損失(反射減衰量)= Return Loss について
高周波回路(反射が起きるような接続点)に
入力される電力の平方根 (入射波) をa1
反射された電力の平方根 (反射波) をb1
とすると、接続点における反射損失RL(Return Loss)は

となります。また、特性インピーダンスZ0と、入力インピーダンスZLとの間に、
a1=ZL+Z0
b1=ZL-Z0
の関係があるので、下記のようなインピーダンスの式に直せます。

つまり、接続点(境界面)において伝送路の

インピーダンスの差が大きくなる⇒RL(反射損失)が大きくなる

ということになります。

 

 

アナログ防犯カメラをLANケーブルで配線する

アナログ防犯カメラは、
BNCケーブル
電源ケーブル
の2本のケーブルを配線しての設置が必要ですね。

これを下記商品をLANケーブルの両端に接続することで、

アナログカメラとLANケーブルを接続することが可能になります。
つまり、アナログカメラをIPカメラのようにLANケーブルで配線が可能になります

LANケーブルは8本の線が通っていて、その内の四本を映像(BNC線)と電源線に使用します。
※音声(RCA)ケーブルも付いているタイプは6本を使用、音声(RCA)かつPTZ用のRS485線も付いているタイプは8本全て使用します

LANケーブルにはランクがあって
Cat 5e以上、ストレートケーブル(かつ撚り線タイプではなく、単線タイプ推奨)
のLANケーブルを使用してください。

電気を流すため撚り線タイプではなく単線タイプを選びましょう。

ただ、LANケーブルの場合、元々が通信線のため
電流があまり流れず、電圧降下も距離に応じて大きいため、
大きな電流を必要とするようなカメラには不向きとなります。

最大(特に夜間暗視中)でも1.0A以下の消費電流のカメラ
にLANケーブル延長を使用してください。

消費電流が大きいカメラは下記になります
赤外線LEDを多く搭載したカメラ(夜間電力がかなり大きくなります)
PTZカメラ(モーターが搭載されているため)
上記については、今回ご紹介したLANアダプターを使用してのLANケーブル配線は向いていないので
ご注意ください。

ただし、上記大電流カメラに対しても「電源だけ別に供給」し、
映像、音声、PTZ(RS485)だけLANケーブルで送るという使用方法は大変有効です。

防犯カメラを屋外に設置する場合には、配線に頭を悩ますかと思います。

将来のIPカメラへの交換も考えて、とりあえずLANケーブルで配線しておくのもお勧めです。

【↓ここで買えます】

【映像・電源対応タイプ】防犯カメラ LANコネクター(オス-メスセット) AHD/HD-CVI/TVI/CVBS対応

【映像・電源・音声対応タイプ】 防犯カメラ LANコネクター(オス-メスセット) AHD/HD-CVI/TVI/CVBS対応

監視カメラ用DVRの設定方法 時刻編

監視カメラや防犯カメラは時間の設定が重要です、なんせ証拠に利用するものなので

正確な時間が記録できていたほうがもちろん良い。しかもこれを自動で行いたい。

これを弊社で販売している下記DVRを例に挙げて説明すると

【顔検出・侵入者検知機能】付きDVR 防犯カメラレコーダー

型番:4chdvr4in1-fd

インターネット経由で定期的に時刻を取得し、DVRに反映するという方法をとります。

※メインメニュー⇒ネットワーク⇒NetApply⇒NTP

ここで、NTPサーバーの設定を行います。他メーカーさんのDVRでも設定項目はほぼ同じです。

NTPサーバーはプロバイダ等多くの企業が公開しています。

今回はNTPサーバー大御所のNICT(独立行政法人情報通信研究機構)のサーバーを例に設定してみます。

HostIP: ntp.nict.jp

Port: 123

更新間隔:60分(適当でOKです)

はい、これだけで終了です。

あとは、タイムゾーンが

GMT +09:00

になっている事を確認すればOKです。

もし、なっていなければGMT +09:00にしてください。

これだけの設定で、後はDVRが自動的に正確な時間を取得し、正確な時間を刻んでくれます。