世界の通信機器市場で進む寡占化とセキュリティ

レノボ、ファーウェイなど中国企業の通信機器 悪意あるソフト、あらかじめ搭載

という記事が発表されましたが、だいぶ前から米国やヨーロッパ諸国が危険性を警告していました。
ですが、実際には世界の工場である中国に世界中が頼っており、
携帯電話やPCでの、中国企業の寡占化は進んでいます。

ということは、商品代金を払って、パスワードや個人情報、企業の機密情報まで”献上”してしまっているという状況が考えられます。
(あくまで想定です)

「私は日本のメーカーだから安心」

なんていうのは通用せず、ブランドは日本企業でもOEMで設計から製造まで中国企業に丸投げなんてこともあります。

通信チップ(部品)にスパイウェアが仕掛けられていたり、
OSインストール時に入れるバンドルソフトに仕掛けられていることもあり、
ブランドを見て安心するというのはナンセンスです。

要は”中身の部品”、”OSを誰がいれるか”が重要なのですから

特許に詳しい方は知っているかとは思いますが、
中国を代表する通信機器企業「ファーウェイ」「ZTE」の出願特許件数は世界トップクラスで
名実ともに世界の通信機器部品でのトップ企業になろうとしています。

つまり、知らずしらずのうちに自分の携帯電話やPCの中に
「インテル入ってる」のCMのように「ファーウェイ入ってる」状態になるということです。

実際、日本のPC販売シェアは40%近くをスパイウェアが何度かプリインストールされていたということで問題になっている
レノボが占めています。
Ref:日経トレンディ2015年4月20日 

NECはメイドインジャパンという機種がありますが、中身の部品はメモリやHDDを除き、ほぼ全て中国系企業の部品(中国製)で占められていますので、”組立”を日本でしているというだけにすぎません。

重要なのは”通信部品”、もしくは”OSを誰がいれるか”なのです。

と言っても、消費者である私達が通信部品やメーカーが行うプリインストールソフトの詳細を選べる状況ではないので、
通信機器部品の開発競争で日本企業に是非がんばってほしい次第です。

「世界の億万長者1460万人に」さて日本はいかに?

テレビ東京の発表によると、今年の最新調査で

100万ドル、日本円で1億2000万円以上の資産を持つ人が1460万人に達したそうです。

国別に見ると
1位 アメリカ 435万人
2位 日本 245万人
3位 ドイツ 114万人
4位 中国 89万人
5位 イギリス 55万人
(ref. テレビ東京

とのことです。

これを見て、
「やはりアメリカはすごいなー」
「日本てこんなに金持ちがいるの???」
「中国って、あんなに爆買い爆買い言ってるのに、日本よりも億万長者が少ないの?」
「イギリスがこんなに少ないの?」
「ドイツのほうが日本より断然金持ち多いと思ってた」
などなど、そんなに経済に詳しくない一般の方に聞いてみて出てきた感想です。

納得な感想ではあります。

でも、このデータを少し加工すると、また見え方が少し変わります。
各国の人口(2014年)を元に、
”何人あたりの割合で億万長者がいるか”
でさきほどの5か国をランキングし直しました。

1位 日本 51人
2位 ドイツ 71人
3位 アメリカ 73人
4位 イギリス 117人
5位 中国 1536人

※人口は万未満は切り捨てで計算し、割合は少数切り捨てしたものです

なんと人口当たりでみると、日本が圧倒的に1位です。
統計データだけで見ると、日本は51人に1人は億万長者ということになります。

2位のドイツとも大きく差をあけています。

中国にいたっては、日本の30倍の開きがあります。

さて、日本には51人に1人億万長者がいるなんて、
「日本は格差社会だ!」
と声高に叫ぶ人がでてくると思うので、
社会における収入格差の程度を計測するための指標である
ジニ係数
でさきほどの5か国を比較し、ランキングをしてみました。
(ref.OECD発表値)

ジニ係数は値が高いほど格差が大きいことを示し、0.4を超えると社会不安要因となる危険域になると言われています。

事実はいかに??

1位 中国 0.42~0.61 ※1
2位 アメリカ 0.40 (2013年) 
3位 イギリス 0.35 (2012年)
4位 日本 0.34 (2009年)
5位 ドイツ 0.29 (2012年)
※1 中国はOECD加盟国ではないため、世界銀行や西南財経大学が発表した発表値

なぜか、日本だけデータの古いものがOECDのデータベースに記録されていて、ランキングとしての比較の信ぴょう性はありますが、OECDの現在公表されているデータをもとにすると上記になります。

日本でも格差格差言われていますが、

この3つのランキングから想像されるのは、

「中国の激烈な競争社会と格差社会」

「イギリスは想像よりも、苦しい市民生活を送っている人が多いのかな?」

という感じでしょうか?

日本はイギリスを手本にしたきた面が歴史的に大変大きいので、今後も参考になるかと思います。